× [PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。 |
たまには商品の説明でもやろうかと、まずは知名度の上がってきた“フリップコート”。
陶器の特性のひとつに吸水性がある。 多気孔質で吸水性があるから、ガラスや樹脂とは異なり見た目にも持った感触も“やわらかい”ことが陶器である事。 しかしながら百円ショップを筆頭に多機能洋食器が出回り、堅牢性があり寿命の長い磁器が器の基準となってくると、やわらかさが長所でもあり短所でもある陶器にも理屈に添わない要素が求められるようになる。 まずは汚れ。 多気孔の為水分のみならず汚れも吸い込んでしまう。そして、吸い込んだ水分で脆くなり、手入れが悪いとカビが発生する。 磁器が無い頃から、短所の元となる吸水性を抑える工夫は、水薬や総釉、焼成方法、素地調合、成形時の表面処理など累々と研究されてきた。 その工夫の一つに、焼き上がった陶器にあらかじめ目詰めの素材を吸い込ませる方法がある。米のとぎ汁や小麦粉を溶いた水、近年はシリコーンというケイ素を結合させたものなど。 表題のフリップコートはシリコーン溶液である。 flipとは“弾く”という意味だが、工業シリコーンのように粘度が高くなく、被膜を作る訳ではないので弾くというほどでも無い。 水のようなシャバシャバした液体を、用途に応じて水で薄めて素地に吸い込ませる。吸い込んだ水分が乾燥すると、シリコーン成分が気孔内で固まり、止水効果が出る。 陶芸では、シリコーンというと有害物質と認識されているが、シリコーン成分を溶解するのに使う石油類が有害な訳で、シリコーン自体は美容整形にも使われる事から人体に無害な物。ケイ素なので元々自然に存在する。 フリップコートは溶剤に石油類を使わず、水道水検査を合格しているので体内に入っても害は無いもの。匂いも無ければ、素手で作業したところで何も問題は無い。 使い方としては、被体を良く乾燥し、被体に良くしみ込ませることが重要。 フリップコート自体が、被体をかんたんに抜けてしまうような亀裂や気孔があると効果が無いので注意が必要。 砂の吹き出した荒々しい器などには向かない。 施釉品で、水がにじんでくる物などには良い。 陶器以外にも、セメントの止水や木材などにも使える。 試してはいないが。 最近、料理店や輸入陶器業者も良く使われている。 1L2100円。容量が大きくなるほど値引率が高く、20L29,400円(国内送料無料)と類似品に比べてもかなり安い。 価格など詳細は下記リンクを。 http://www.artclay.biz/item/flipcoat.html 近々にお試し280mlも限定数で復活予定。使われた事が無ければお試しあれ。 書いていて思ったが、もう少し理屈や知識が欲しいな。 中卒には難しいんだよね。重合体。 理論を読むことすらできない自分のバカさが嫌になってくる。 PR |
|