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岡山県の内陸部。備前へ向かって川沿いを南下していると「新見市法曽陶芸美術館(だったか?)」なる辺鄙な場所で看板が目に入った。
ムラ興しか?と横目で見ながら走り過ぎたが、数百m走ったところでUターン。
川の支流、山間部の里道をくねくね登って行く。
ところどころに先ほどの公的な看板とも、内容も異なる手作りの看板がちらほら路肩に刺さっている。廃校になったであろう小学校に着いた。
「猪風来美術館」チョフウライ?
眠りこける子どもと嫁をトラックに残して一人入って行く。
「いらっしゃいませ。」見た目と環境に似合わず愛想のいい対応だった。
猪風来(いふうらい)さんに初めて会った日。
質問していると、関心があるなら勉強しに来てもいいとの事で、数か月後、片道5時間かけてまた出向いた。
2日間に亘るド派手な野焼き。この時は大物焼成のため、集中したいから知らない人は入れたくないといいながら、スタッフとして招き入れてくれた。
あれから2年ほど経つ。
こちらが業者だから気を使っておられるのか?遠いからなのか。それともフィーリングが合わなかったか?以後、お呼びは掛かっていない。
しかし、個人的には何度でも行きたい。もっと作品をまじまじと見たい。
緻密な造形は細部まで丁寧な作りで、何より焼成の不可思議を目の当たりにした。イベントで行われる生焼けの野焼ではないことは一目瞭然。よく焼かれている。
この迫力は何なんだろう?
この意匠はどこから生まれてくるのだろう?
何の利害関係もなく偶然立ち寄った先で得た感動を、記事を読んていて思い出した。
相いも変わらず各地で活躍されているのだろうなあ。
身近な所にも一言でいえば「変わっている」、普遍的でないアーティストがいる。
その中の一人ではあるが、猪風来さんからはまた異なるモノを感じる気がする。それが何なのか知りたいが、それこそ、そのような境遇に身を置かねば判らないことなのかもしれない。
猪風来美術館
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